ハイビジョンビデオカメラの本質

http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0507/30/news012.html
 
 面白い分析記事です。デジカメ市場は相変わらず活況を呈していますがビデオカメラは画質が上がろうが小型化しようが売り上げがほとんど伸びていない理由について明快に述べつつ、ソニーのハイビジョンカメラがそれを切り崩せるかどうか考察しています。
 
 ビデオカメラは「赤ちゃん、学芸会、運動会」イベントが終わってしまうとタンスの肥やしと化し、2台目購入という市場がないのは誰でも納得がゆくところ。かつてソニーが『パスポートハンディカム』(TR55)で仕掛けた「旅行のお供」というコンセプトもあまり成功していないのは、これはビデオを撮った人なら誰でも分かる通り「撮ってる間は部外者」になってしまうことにつきます。
 普通のカメラであれば「シャッターを押せば終わり」だが、ビデオカメラは「動」を収めるために本人が「静」であること(同じ姿勢でじっと被写体を追うこと)を要求され、それが苦痛になるというのは確かにその通り。
 
 で、ハイビジョンビデオカメラがその「圧倒的な画質の良さ」でその苦痛を凌駕するというのが筆者の見方だが、果たしてどうだろうか?筆者が挙げている懸案が解決されればその可能性はあるかも知れないが、一般家庭において「高画質」がそれほどモチベーションを上げる条件になるかどうかは甚だ疑問である。(S-VHSですら普及しなかった現状を考えても)