最低被写体照度はどこまでアテになるか
ビデオカメラを選ぶ際「最低被写体照度」をやたら気にする人は多い(わしもその一人)
どの程度暗くても綺麗に写るかということを「5ルクス」などといった数値で表したものが「最低被写体照度」で、その数値が低いほど良いということになる。しかし、そこに厳格な測定基準がある訳ではないので本当に「目安程度」にしかならないという見方もあれば、そんなもの全くアテにならんという意見もある。
確かに、それが実用に耐える画質であるかどうかは多分に主観が入る訳で、最後は実際に同じ条件で撮り比べてみないと分からないのだが、なかなかそれも難しいためこのカタログ値に頼らざるを得ないのが実情だ。雑誌のレビュー記事を読んだり、ネットで製品情報の掲示板を読んでみたりというのも有効ではあるが。
そんなこんなでいくつか「最低被写体照度」のカタログ値を拾ってみた。
[松下]
・AG-DVX100B 3ルクス
・AG-DVC30 4ルクス
・HDC-SD1 6ルクス(ローライトモード)
・NV-GS500 5ルクス(ローライトモード)
・NV-GS300 12ルクス
[ソニー]
・HDR-HC3 11ルクス
・HDR-FX7 8ルクス
・HDR-FX1 6ルクス
・DCR-VX2100 3ルクス
・DCR-TRV900 8ルクス
[キヤノン] ※シャッタースピード1/30基準
・iVIS HV10 5ルクス
・IXY DV M5 9ルクス
・DC40 9ルクス
松下のAG-DVX100BとソニーのDCR-VX2100が3ルクスとトップの値を誇っているが、実際この2機種は低照度でも素晴らしい画質を見せることで定評がある。どちらも2kg近いガタイに1/3インチ40万画素程度のCCDを3つ積んでおり、レンズも大口径で高性能、マニュアルでの操作性も高いプロ向けのカメラだ。わしもこの2機は実写テストを行ったことがあるが、まさに目からウロコの高画質。
松下NV-GS500の最低被写体照度5ルクスというのはゲインをかなり上げた「ローライトモード」での値で、ネットで調べたところによると通常は12ルクス程度とのこと。(HDC-SD1も同様か?) iVIS HV10も5ルクスだが、他のメーカーがシャッター速度1/60を基準にしているのに対しその半分の値にしているところがミソ。これを1/60にすると10ルクス程度になるらしい。
この例だけ見ても、メーカーはカタログ上での最低被写体照度を下げようとあれこれ考えていることが分かるというもんだ。
映像エンジンでノイズ除去を行ったり色補正をかけたりと、低照度での画質を上げるべく各メーカー色々工夫をしているのだが、それもあってなかなか基準というのが分かりづらい。
とりあえず「最低被写体照度は10ルクスを超えないこと」がわしの基準。理想は5ルクス以下。
そんな訳でうちのカメラは(残念ながら最近ディスコンになった)AG-DVC30(http://panasonic.biz/sav/dvc30/index_j.html)。目下ハイビジョンへの移行タイミングを計っているところなのだが、なかなか理想的なカメラが出てこない。
そして追いかける被写体は・・・2歳半になった長男だけなのだが。
■小寺信良の週刊「Electric Zooma!」:手頃なサイズでプロ仕様「松下 AG-DVC30」
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040602/zooma156.htm
■「AG-H/DVX Fan」でのDVC30紹介ページ
http://www.geocities.jp/sumi653/DVC30.top.html