YMO、LIVE EARTHで14年ぶりのライブ

 LIVE EARTH京都会場(東寺)にて、YMO名義としては14年ぶりとなるライブが行われた。
 イベントなので出番も少しだけだったが、それはまぁ仕方ない。
 
 ライブは19時からスタートし、まずはRIP SLYMEが登場。
 完全にアウェイの雰囲気でやりづらそうだったが、そんな中観客に気遣いながら精一杯盛り上げよう

とする様は好感が持てた。
 
 次いでUA登場。会場もだいぶ暗くなってライトアップされた金堂が幻想的で美しい。
 UAの伸びのあるボーカルと合わせて会場がどこか凛とした風情に。
 蒸し暑かった会場も少し涼しくなってきた。
 
 三番手はBONNIE PINK。地元でのライブとあって感慨もひとしおとのこと。
 曲はHeaven's Kitchenから。辛うじてこの曲は知ってるぞ。あとは今回のイベントの趣旨からしっと

りした曲が多い。
 
 そしてマイケル・ナイマン。「ピアノ・レッスン」のテーマ曲など5曲ほど演奏。
 水を打ったように静まり返る会場に、叙情的なピアノの音色だけが響き渡る。
 演奏中、東寺に隣接した車道に爆音を響かせたバイクが通り、ナイマンは少し困惑した表情を見せる

。全世界に中継しているライブなのに、こんなところで日本の恥をさらさなくても・・・
 
 トリはいよいよYMO
 機材が舞台に運びこまれただけで、それまで静かだった会場は総立ちと歓声、拍手の渦。そして静か

にメンバー登場。舞台左手から坂本龍一高橋幸宏細野晴臣とおなじみの配置だ。
 もう割れんばかりの拍手の中「以心電信(You've got to help yourself)」の演奏が始まった。1983

年の国連コミュニケーション年のテーマソングでもあり、今回のライブの趣旨(Save Ourselves)とも合

うので順当な選曲だ。
 次いで8月発売予定の新曲「Rescue」。落ち着いた曲だが会場の熱気は収まらない。そして比較的重

いナンバーである「War and Peace」これも今回のイベントのテーマに合わせてか。
 ラストはやはり「Rydeen 79/07」。サプライズの選曲はなかったが、異様な高揚感と一体感がある何

とも感動的なライブであった。他のアーチストのファンの方には申し訳なかったが、そこは14年ぶりと

いうことでご容赦いただきたい。
 MCもなく淡々と演奏したメンバーが挨拶をして去ったあとも拍手は鳴り止まない。
 主催者による終了アナウンスが伝えられても、20分ほど拍手は続いた。久しぶりに帰ってきてくれたYMOに対するファンの想いが痛いほど分かる会場に居合わせることが出来たのが何よりもよかった。
 

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