長男が怖いもの

 
 三歳になったあたりから、長男はやたら小生意気になった。
 何をゆうても「イヤ!」ととりあえず拒否しやがる。実際、「イヤ!」と言った時のわしと奥さんの反応を見て楽しんでいるきらいはあるが。
 
  わし「歯磨きは?」
  長男「イヤ!」
 
  わし「もう寝るで!」
  長男「イヤ!」
 
  わし「ごはんは?」
  長男「イ・・いる!」
 
 ちゃんと聞いてやがる。
 
 そんな長男を言い聞かせるキーワードはオバケと恐竜だ。
 2歳の頃は絵本の「ねないこだれだ」とか読んでも大喜びで、いったい人間はいつからオバケという概念を理解するのか・・・と疑問に思っていたがいつの間にやらしっかり「怖いもの」になっているこの不思議。
 ねないこだれだ (いやだいやだの絵本)
 
  わし「そんなんゆうてたらオバケ来るで!」
  長男「オバケ、来えへんよー!」
  わし「ちゃんと歯ぁ磨いたら来ぇへんで」
  長男「オバケ・・・来えへん?」
 
 とりあえず大人しくなる。あまり言うと慣れてしまうので一応オバケは切り札ということで1日1回程度に留めてはいるのだが。
 
 ちなみに恐竜というのは山中渓の「わんぱく王国」にある恐竜のすべり台のこと。一回なにげなくすべってみて余程怖かったらしく、2回目すべろうと言ったら泣いて嫌がられた。