なぜMac OS Xの64bit移行はスムーズなのか?(Ascii.jp)

  Mac OS X 10.5.6 Leopard
http://ascii.jp/elem/000/000/427/427662/
 最初のCPUは4bitだった(Intel i4004)。ビットごとのスパンは8bit期(NECのTK-80やPC-8001〜)、16bit期(NECPC-9801〜)、32bit期(Windows95登場の頃〜)を経て、いま64bitに移りつつある。
 そういえばパソコンに先駆けて1996年に64bitを採用した「NINTENDO64」なんてのもあった。
 
 32bitから64bitに移行する大きなメリットは、利用できるメモリの最大容量が4GBから16EB(160億GB)と劇的に増加すること。
 32bitのCPUが登場した頃は「4GBなんてとても使いきれない」とか言われていたし、さらにその前の16bitが登場した頃は「1MBなんて馬鹿デカい容量は使いきれない」と言われていたことを思うと、いずれ16EBでも足らなくなる時代が来るのだろうか。
 
 さて、64bitへの移行で最も問題になるのがソフトウェアの互換性である。WindowsだとWOW64(http://ja.wikipedia.org/wiki/WOW64)というエミュレーションによって32bitのアプリケーションを互換モードで動かすことができるが、デバイスドライバだけは対応できない。64bitだと動かない機器が多く出てくるため、2001年に登場したWindows XPから64bit版が出ているにも関わらず全然普及していない。
 正確に言えば、サーバ向けには1999年のWindows 2000 Serverから64bit版が出ており、ハードウェアも含めて導入時にしっかり互換チェックを行うサーバ用途では64bitは普及してきている。クライアント向けや家庭向けがまだまだという状況だ。
 
 Macがなぜ64bit化をスムーズに行えるかは記事にある通り。
 OSとハードウェアを1社で提供しているので制御しやすいというのもあるが、かつて行った2度のCPU変更(68系→PowerPCPowerPC→Intel386系)と比べれば、32bit→64bitのサポートはそれほど困難ではないのだろう。現に今回の64bit化では、PowerPC/Intelでバイナリを共用するUniversal Binary技術が引き続き使われている。実行されているCPUを自動的に判別して最適なバイナリが選択されるので利用者はアプリケーションが32bit版か64bit版か気にする必要が無くなる。