シンケンジャーと鳩山総理

 『侍戦隊シンケンジャー』(http://www.tv-asahi.co.jp/shinken/)の主なターゲットは未就学児童で、5歳の長男もすっかりハマっている。
  侍戦隊シンケンジャー 第九巻 [DVD]
 しかし中には「これ、幼稚園児には理解できひんやろ」と思えるような話もある。たとえば悪役(外道衆)の一人である「薄皮太夫」はもともと江戸時代の花魁だったが、身請けの約束をしてくれた武士が約束を破って他の女性と結婚しようとしたため式場に乗り込んで二人を殺して外道の道に堕ちたりしている。しかも武士の怨念を封じ込めた三味線を持ち(これが気味悪い声で唸りよる)、奪った花嫁衣装を身にまとうという倒錯ぶり。ほんに日曜の早朝から幼児に何を見せよるねや。
 
 さて主役のシンケンジャーだが、江戸時代から300年続く侍の集団でレッドが殿様、残りのブルー、ピンク、グリーン、イエローが家臣という設定である。「この現代に殿様と家臣?」というギャップは当然あるが、これが物語にうまく取り入れられている。最初に全員が集まった際にはレッド自身が「忠義とかそんなのは関係ない。命をかける覚悟がある奴だけ戦え」みたいなことを言い放つ。実際メンバーの半分は忠義心もなく、グリーンに至っては嫌々やっていることを公言。まぁ、話が進むごとにみんなが徐々に結束し、挫折しながらも成長する様が描かれてゆく訳だが。
 
 で、前フリが長くなったがここからが本題。
 一番年下で実力も不足気味なイエロー(女性キャラ)が、2話目くらいで敵にやられるシーンがある。他のメンバーがイエローを気遣う中レッドは一人「放っておけ!」と言い放ち敵を追う。ブルーが「イエローも一生懸命やっています」とレッドを嗜めようとするも「関係無い」と取り合わず行ってしまう。
 なんて薄情な奴だ!といわんばかりの動揺がブルーらに広がる。
 しかしそこでイエローが声を絞り出す。「殿様の言う通り。私たちは命をかける覚悟でやらなあかんねやから、一生懸命とか、そんなんは関係ないんや!」
 そう言ってヨロヨロとレッドの後を追うイエロー。一生懸命とかそんな甘っちょろいことを言っている場合じゃないと気付いた他のメンバーも続いて後を追う。
 
 ・・・さてさて、ここで思い起こされるのが昨日のこのニュース。
   ↓
■「努力だけは認めて」=政権3カ月で鳩山首相
http://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20091216-00000047-jij-pol
 
 総理、そんな寝ぼけたこと言うてたら幼稚園児にも笑われまっせー。