鳩山総理、「検察と闘ってください」発言は撤回せず

 鳩山総理が小沢幹事長に「検察と闘って下さい」と声をかけた件について「行政のリーダーとして不見識だ」と批判が上がっているが、総理はこの発言を撤回するつもりはないようで、苦しい言い訳に終始している。
 まぁ、いまさら撤回はできないだろうが。
 
■「逃げないと思う」首相、小沢氏に説明責任促す(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100118-00000466-yom-pol
 

 鳩山首相は18日朝、民主党小沢幹事長資金管理団体陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件に関し、「(小沢氏が)『闘う』という以上、『逃げない』と(思う)。逃げないということは国民にも必要な説明をするということだとも思っているから、その方向で理解を求めるために幹事長自身が頑張っていかれると思っている。必要なことは話されると思う」と述べた。

 「・・・と思う」が多すぎる。ビジネスの報告であれば失格。新人研修の段階で上司から厳しく指導されるレベル。
 そもそも、組織上はいちおう自分の部下なのに、どうして全て「・・・と思う」としか言えないのか?正しくは「・・・するように指示した」だろう。
 

 首相が検察との対決姿勢を強める小沢氏に「闘って下さい」と述べたことについては撤回しない考えを示した上で、「(検察の捜査に)介入するつもりは一切ない」と強調した。

 そりゃ、介入するつもりがあったら大ごとだ。
 検察は総理大臣の配下にあるのだから、介入でもなんでもやろうと思えばできる。その検察を「敵」と見なし、同じ党の議員の肩を持つと言ったのだから、行政のリーダーとして著しく不見識だと捉えられても何ら不思議ではない。
 
 しかし、民主党の議員から表立って批判の声が上がることは無いようだ。

 菅財務相は18日午前の記者会見で、首相発言について「幹事長職として頑張ってほしいという趣旨で述べられたということなので納得できる」と述べ、問題はないとの認識を示した。
 平野官房長官も記者会見で、「行政の長が『行政と闘って下さい』と言うはずがない。党代表として幹事長職にとどまって頑張ることへの激励と了承の言葉だ」と語った。

 鳩山総理のリーダーとしての自覚のなさ、そして小沢幹事長を批判することは許されない民主党の体質を表すニュースはこれまでもいくつかあったが、これも典型的なパターンだ。