品質向上はトヨタが“反面教師”(@IT MONOist)

http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1106/22/news005.html
 高い成長を見せる現代自動車。取材から見えてきたのは、為替差益やマーケティング力ではなく、日本企業を反面教師とした経営方針だった

 
 反面教師という言葉はふつう「悪い見本」という意味合いで使われるが、読んでみるとなんか違う。
 現代自動車もかつてはトヨタの「カンバン」や「カイゼン」といった手法に倣っていたが、そこから脱却したことにより売り上げが伸びたらしい。売り上げが伸びたのは良いとして、その「脱却」というのは次のような内容であるとのこと。
 
 ・個人の技能を高めて熟練工・多能工を増やすよりも、作業を細分化・単純化して個人の能力に依存しない(人員をいつでも入れ替えられる)ようにした
 ・カイゼン=社員が自発的に作業方法の改善を提案する手法は現場が混乱するだけだった。生産ラインを約300台のビデオカメラで監視し、一部のエリート社員がそれを見て改善点を見つけられるようにした。
 
 確かに効率は良いかもしれないが、『モダン・タイムス』を地で行くかのごとく非人間的に思える。
 いたずらにトヨタ方式を真似ても生産性は上がらないので自分達の実情に合った形に変えることが肝要、という点は確かに正しい。でもこれは「反面教師」ではないな。