トヨタとグローバルスタンダード

 
 トヨタの売上がGM・フォードを抜く勢いだと昨日のニュースで言っていた。
 GM・フォードを抜くということはすなわち世界一の企業になるということだが、これに関してビジネス誌SAPIO』の記事でなるほどと思えたものがある。
 
 曰く、グローバルスタンダードというのは別に日本が他の国(直接的には米国)に合わせるということでなく、日本のビジネス手法もグローバルスタンダードに含まれるということだ。
 言うまでもなくトヨタは終身雇用、年功序列といった典型的な日本的経営企業であり「カイゼン」や「カンバン」といった現場から生産性を上げてゆく手法が世界中でお手本にされていることは今更言うまでもない。
 そのトヨタが世界一になるということは、日本的な経営・生産手法こそがグローバルスタンダードだと言えるというのが記事の骨子。
 
 グローバルスタンダードうんぬんは置いとくとしても、資源もなければ土地もない日本が戦後目覚しく発展してきた大きな理由の一つは企業の経営手法・生産手法の特異性であることは間違いない。
 終身雇用、年功序列については否定的に語られることもあるが、社員が安心して働けるというのはまず基本であろう。引いてはそれが企業の強さに繋がることをトヨタは実証している。