一眼レフ市場のニコンVS. キヤノン――なぜキヤノンは“圧勝”できなかったのか?

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0903/26/news011.html
 「Business Media 誠」のコラムから。
 昔からカメラ市場ではニコンキヤノンは熾烈なトップ争いをしているが(60年代まではペンタックスもかなり強かった)、デジタル一眼普及以降の売上ではキヤノンがややリードしている。
 しかし『アサヒカメラ』が実施したアンケートによると愛用カメラ、歴代ベストのカメラともニコンが上位を独占。コラムではこのアンケート結果を踏まえつつ、ニコンVSキヤノンの抜きつ抜かれつの歴史を振り返っている。
 
 中でも大きく頷けるのはキヤノンの戦略ミスで初代EOS Kiss Digital(以下Kiss)のスペックが低かった点。
 Kissはデジタル一眼レフ普及の先鞭を付けたエポックであることは間違いない。2000年頃からデジタル一眼レフの価格は50万円、40万円、30万円、20万円・・とだいたい年に10万円単位で下落していたが、2003年に約10万円という価格帯で登場したKissはまさに「初めての、みんなが買おうと思える価格のデジタル一眼レフ」だった。
 実際わしも買うつもりだった。フィルムのEOSとレンズも持っていたし、ようやく購入できるデジタル一眼レフが出てきたと喜んでいた。しかし、ここに書いてある2つの問題点(レスポンスが悪い/質感が安っぽい)で躊躇してる間にニコンから同じ価格帯でD70が出てきたのでサクッとそちらを買った。ニコンのレンズは持っていなかったが、初代Kissで気になった点がクリアされておりカメラとして納得できる作りだったので迷いはなかった。
 繰り返すが初代Kissはエポックだった。でもレスポンスが悪いのはどうしても我慢できなかった。2代目KissでD70並に改良されたが、これが初代で実現できていたらその時点でキヤノンニコンを突き放せていたというのには強く同意できる。