SDメモリカード対応のハンディカム登場

 既にメモリカードデファクトスタンダードSDメモリカードとなってしまったが、ソニーは頑なに自社規格のメモリースティックに拘り続けていた。(※コニカミノルタのカメラ部門を吸収した一眼レフ『α』シリーズは除く)
 富士フイルムオリンパスがxDメモリカードからSDメモリへとシフトしたのが2007年。家庭用デジカメやビデオカメラで利用されるメモリカードは「ソニー以外はSDメモリ」という状態が続いていた(※中級機以上の一眼レフはどのメーカーもCF)
 
 しかし2010年1月、とうとうソニーSDメモリカードに参入することを発表。
 そしてハンディカムのラインナップもメモリースティック/SDメモリカード両対応となった。
  http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20406595,00.htm
 
 これをかつての「VHS対ベータ戦争」になぞらえる向きもあるが、利用者にとってはビデオテープほど大きな問題にはならないだろう。
 
 (理由)
  (1)メモリカードは一時的な記録メディアである
     メモリカードはテープと違い、永続的に記録を残しておくものではない。
     仮にソニーメモリーカードを販売停止したとても(*1)ある程度ストックしておけばカメラの寿命よりは持つ。
     ※但し記録してある内容は5年くらいで消えるので注意が必要(*2)
 
  (2)再生装置を長期的に確保しておくことが容易
     メモリカードリーダの構造がシンプルで安価(千円程度)。
 
  (3)データの取り出しが容易
     パソコン等でファイル移動を行うだけ。
     デジタルデータなので複製しても劣化しない。
 
 

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(*1)ベータのテープが今でも販売されていることを考えると、この心配はなさそう。ちなみにベータのビデオデッキが販売停止になったのは2002年だが(http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/ServiceArea/Betamax/)、勝者であるVHSもほどなくDVDレコーダーに淘汰されてしまった。
 
(*2)「気になる「自然蒸発」と「セル寿命」 - 驚くほど長寿だが放置には注意」(日経PCオンライン)
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/basic/20091109/1020302/